金融機関情報
日本における金融の歴史
金融とは、「金銭を融通しあう」という意味であり、言い換えれば「お金を使った取引」のことです。
では、このお金を使った取引は、一体いつの時代から始まったのでしょうか?
ここでは、日本における金融の歴史についてご紹介します。
世界における金融の起源
日本の金融の歴史を紹介する前に、まずは、世界における金融の起源についてご紹介します。
金融の起源、つまりお金を使った取引は、紀元前1,000年以上も前から行なわれていたと記録されています。
物々交換

お金ができる以前は、魚と肉、野菜と果物など、自分が持っている物と、自分が欲しい物とを直接交換する物々交換によって、必要な物を手に入れていました。
物品貨幣がお金の起源

物々交換では、常に必要な物同士が交換できるとは限らなかったため、その後、貝や石、骨、布など誰にとっても貴重で利用価値が高く、かつ長く保存がきく物と欲しい物とを交換するようになっていきます。
これを「物品貨幣」と言い、これがお金のはじまりであり、金融の起源であると言われています。
文献に残っている最古の貨幣は、中国の殷・周(紀元前16世紀~8世紀)で使用された「子安貝(こやすがい)」と言われています。
金属貨幣の誕生

さらに歴史が進むと、持ち運びのしやすさや貯蔵ができるようにと、物品貨幣に代わって金属貨幣が使われるようになっていきます。
金属貨幣は、はじめは貴金属の塊や砂金など金属の重さによって価値が決まる「秤量貨幣(ひょうりょうかへい)」でしたが、次第に、鋳型に金属を流し込み同じ大きさ、重さ、量の貨幣を量産する「鋳造貨幣(ちゅうぞうかへい)」が使われるようになり、個数によって価値が決められるようになりました。
こうして現在のお金(コイン)の原型が作られました。